用語 |
工学単位 |
換算式 |
SI単位 |
概要 |
数値の意味 |
特に優秀なフィルム |
検査方法例 |
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機
械 的 性 質 |
厚さ Thickness |
μ |
→ ×1.0 ×1.0 ← |
μm |
製品の製膜厚さを測定。『0.1μ m』単位まで読み取るので、JISでは10枚 重ねで測定し、最終的に1/10にして計測する。記録は平均値を記載。 この値が悪いと、後の工程全てに影響するので注意。 |
指定数値に 近い程良好 |
・OPP ・PET ・ONY |
JIS K 7130 |
シール強度 Heat Seal Strength |
kgf/15mm |
→ ×6.538 ×0.153 ← |
N/cm |
シール面を180°若しくは90°に展開した際の破断ピーク点の測定。 あくまで読み取りはピーク点なので全体的な総合強度では無い。 総合強度を上げる際はPE・ONYの様なしなやかで粘りのある包装設計が必要。 |
数値が高い程 シールが強い |
・PET/PE構成 ・ONY/PE構成 |
JIS Z 0238 |
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引張強度 Tensile Strength |
kgf/mm2 |
→ ×9.807 ×0.102 ← |
Mpa |
製品の引っ張った際の破断ピーク値の測定。 JISだと10mm幅でMD・TD方向に各々引っ張ってピーク値を読む。 |
数値が高い程 引張に強い |
・PET ・ONY |
JIS K 7127 |
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引張伸度 Elongation At Break |
% |
→ ×1.0 ×1.0 ← |
% |
製品の引っ張った際の破断ピーク時の製品の伸び率を測定。 JISだと引張強度を測るついでに『100mmに対して何%伸びたか』を読む。 |
数値が低い程 伸び難い |
・PET |
JIS K 7127 |
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F-5値 F-5 Value |
kgf/mm |
→ ×9.807 ×0.102 ← |
Mpa |
フィルムが5%伸びたときのかけられた力。 降伏点に近く、ここより伸びると変形する目安となる。 |
数値が高い程 変形しにくい |
・PET |
JIS K 7105 |
|
引張弾性率 Tensile Modulus |
kgf/mm |
→ ×0.009807 ×102 ← |
Gpa |
コシの強さを表す指標で、この値が大きいほどコシが強い。 引張試験でフィルムが塑性変形する直前での最大弾性から求める。 |
数値が高い程 コシが強い |
・PET ・EVOH ・PVA |
JIS K 7127 |
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引裂強度 Tear Strength |
kgf (/1枚) |
→ ×0.09807 ×10.2 ← |
N (/1枚) |
切れ目を入れたフィルムの裂ける時にかかる力。 基材系は裂け易く、シーラント系は避けにくい傾向にある。 ラミネート品の場合、ラミネート強度が高くなると裂け易くなる。 |
数値が低い程 開封し易い |
・OPP ・PET ・ONY |
JIS K 7128 |
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衝撃強度 Impact Strength |
kgf・cm (/1枚) |
→ ×1.0 ×1.0 ← |
J (/1枚) |
製品1枚の状態で衝撃を与えた時の破断ピーク点の測定。 国内では『ダート方式』と『振子方式』が存在する。周囲の温度の影響力大。 特にCPPは20℃以下になると極端に弱くなるので、包装設計時は注意。 |
数値が高い程 衝撃に強い |
・ONY ※CPPは低温化で 極端に弱い |
JIS K 6911 |
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突刺強度 Prick Strength |
kgf (/1枚) |
→ ×9.807 ×0.102 ← |
N (/1枚) |
テンションの掛かったフィルムにピンを貫通させた時に発生する力。 衝撃強度と同じく、厚さと温度に依存し、フィルムの強度指標として 要求される重要な値となる。ONYが特に強い。 |
数値が高い程 突刺に強い |
・ONY ※CPPは低温化で 極端に弱い |
JIS Z 1707 |
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用語 |
工学単位 |
換算式 |
SI単位 |
概要 |
数値の意味 |
特に優秀なフィルム |
検査方法例 |
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化
学 的 性 質 |
酸素透過度 Oxygen Transmission Rate |
cc/m2・24hr ・atm |
→ ×9.807 ×0.102 ← |
ml/m2・d ・Mpa |
定圧を24時間かけた時の酸素透過量を測定。JISでは『差圧法』と『等圧法』 が存在する。湿度の影響度超特大。CCに換算する時は単純に1/10で。 酸素は腐敗・変色を引き起こす微生物を繁殖させやすい為、重要な値となる。 |
数値が低い程 バリア性が良好 |
・MXD系ONY ・コート系基材 ・蒸着フィルム ・EVOH |
JIS K 7126 |
水蒸気透過度 Moisture Vapor Transmission Rate |
g/m2・24hr (/1枚) |
→ ×1.0 ×1.0 ← |
g/m2・d (1枚) |
水蒸気を24時間かけた時の水蒸気透過量を測定。JISでは『カップ法』と 『赤外法』が存在する。別単位に換算しても数値に変化無し。 PP・PEは比較的高いので厚みを増やす事で容易に性能が向上する。 |
数値が低い程 バリア性が良好 |
・Kコートフィルム ・蒸着フィルム ・OPP、CPP、PE |
JIS K 7129 |
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保香性 Smell Retaining Property |
— |
— |
— |
内容物の香りを逃がさない事が主に要求される性質。酸素透過度の値との 関連性が無いわけではないが、バリア性があるから保香性が良いとは 限らない。PETが優秀であるが、オレンジ臭や醤油臭には効果が薄い。 |
対象品目が 多い程、優秀 |
・PET ・PC |
— |
|
耐薬品性 Resistance To Chemicals |
— |
— |
— |
内容物に含まれる酸・アルカリ成分に対するフィルムの耐性を示す指標。 オレフィン系(PP・PE)が耐性が高く、アルミ箔が耐性が低い。PETは 酸に強く、ONYはアルカリに強い。用途によって使い分ける必要がある。 |
対象品目が 多い程、優秀 |
・OPP、CPP、PE ※アルミ箔は極端に弱い |
— |
|
耐油性 |
hr |
→ ×1.0 ×1.0 ← |
hr |
油が浸透する時間を表示した値。PET・ONYは総じて耐性があるが、 PP・PEはフィルム性質上、油に弱い。フィルムの密度に依存する為、 アイオノマー・ホモポリマーCPP・HDPEがシーラントとしては優秀。 |
数値が高い程 油に強い |
・PET ・EVOH ・ONY |
JIS Z 1515 |
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用語 |
工学単位 |
換算式 |
SI単位 |
概要 |
数値の意味 |
特に優秀なフィルム |
検査方法例 |
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熱 的 性 質 |
耐熱性 Heat Resisting Property |
— |
— |
— |
正確には『使用可能温度』とした方が分り易い。他にも『耐熱性・耐寒性』と言葉 を使い分ける事も多い。注意するべきはONYとCPPで前者は115°C以上の レトルト殺菌で白化・劣化が発生し、後者は20℃以下で強度が極端に下がる。 |
許容範囲が 広い程、優秀 |
・PET ・ONY ※但し、レトルト用途では 加水劣化を起こす。 |
— |
乾熱収縮率 Heat Shrinkage |
% |
→ ×1.0 ×1.0 ← |
% |
製品のMD/TD各方向にて乾熱常態で放置し、加熱後の収縮率を測定。 JISでは『PP;120℃×15分』『PET;150℃×30分』としている。 延伸時の内蔵歪みを緩和させる為、シーラント材では値が低い。 |
数値が低い程 縮みにくい |
・CPP ・LLDPE |
JIS C 2318 |
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熱水収縮率 Heat Shrinkage by Hole Water |
% |
→ ×1.0 ×1.0 ← |
% |
製品のMD/TD並びに45°135°各方向にて熱水で加熱後の収縮率を測定。 一般的に吸湿し易いのはONYだけなので『ONY;100℃×5分』で処理する。 延伸時の内蔵歪みを緩和させる為、シーラント材では値が低い。 |
数値が低い程 縮みにくい |
・CPP ・LLDPE |
JIS C 2318 |
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用語 |
工学単位 |
換算式 |
SI単位 |
概要 |
数値の意味 |
特に優秀なフィルム |
検査方法例 |
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表
面 的 性 質 |
ヘイズ Haze |
% |
→ ×1.0 ×1.0 ← |
% |
曇り度(濁り)の測定。一緒に全光線透過率を図ったりもする。 ベースの0%に対して何%曇っているかを見る。値が高い程、透明性が 無い指標となるので、マット感を求める場合は値の高いフィルムを選択する。 |
数値が低い程 透明度が良好 |
・PET ・ONY |
JIS K 7105 |
光沢度 Gloss |
% |
→ ×1.0 ×1.0 ← |
% |
垂直に光をあてた時を100とし、角度を付けた際の光沢具合。日本だと 60°が一般だが他国だと45°もある。AL蒸着すると飛躍的に上昇する。 光沢度の低いフィルムだと光が乱反射してしまい、くすんで見える。 |
数値が高い程 光沢度が良好 |
・OPP ・PET ・ONY |
JIS K 8105 |
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ぬれ張力 Wetting Tension |
dyne/cm |
→ ×1.0 ×1.0 ← |
mN/m |
製品の処理面(未処理面)の表面張力を測定。コロナ処理後の値では、 PP・PEだと40、PET・ONYだと54位になる。蒸着すると20%程低下する。 ガラス転移点が常温であるPP・PEは経時変化がしやすいので注意。 |
数値が高い程 ラミ強度良好 |
・OPP ・PET ・ONY |
JIS K 6768 |
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静摩擦係数 Friction Coefficient (μ s) |
— |
— |
— |
フィルム同士又は他物質(金属等)との静摩擦における係数の測定。 要は『止まっているモノを動かす摩擦の係数』。周囲の湿度の影響力大。 自動給袋充填製品は滑る方、腐葉土等の平積み商品では滑らない方が良い。 |
数値が低い程 滑りやすい |
処理条件に依存する ※ONYは湿度依存を 受け易い |
JIS K 7125 |
|
動摩擦係数 Friction Coefficient (μ d) |
— |
— |
— |
フィルム同士又は他物質(金属等)との動摩擦における係数の測定。 要は『動いているモノを止める摩擦の係数』。周囲の湿度の影響力大。 自動給袋充填製品は滑る方、腐葉土等の平積み商品では滑らない方が良い。 |
数値が低い程 滑りやすい |
処理条件に依存する ※ONYは湿度依存を 受け易い |
JIS K 7125 |
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